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[リアル鬼ごっこ]
「ボク」は今日もネットゲーム。ともだちと会うのもここだけだ。
なぜなら「ボク」は病院にいるから。
重病だとかで、赤ん坊の頃から病院のベッドの上に縛り付けられている。
だけど、ネットゲームのおかげでともだちはたくさんいる。
ネットゲームの世界でしか出会うことのないともだち。
世界のどこかの顔も知らないともだち。

「ボク」は病気であることをともだちに話したことはなかった。
しかしある時、テレビ局のドキュメンタリーが「ボク」を取材した。
その中でちょっとだけ紹介された、「ボク」の遊んでいるネットゲーム。
ネットワークで「ヴァーチャル鬼ごっこ」をする他愛のないゲーム。
「ボク」のともだちに会える、ただ一つの手段。
それは小さな小さな紹介だったけど、ともだちの何人かがそれに気付いてしまった。
そして、ともだちは知ってしまった。
「ボク」は、あと何年生きられるかも分からないということも。
ともだちがそれを知った日から、「ボク」はネットゲームを止めた。
きっと「ボク」のせいで、たくさんのともだちが迷惑だから。

しかし、世界中のともだちは、「ボク」を探し続ける。
「キミは逃げる役だ。ぼくたちが追いかける。何処にいても必ず見つけるよ。
病気が治ったら、「ボク」と本当のおにごっこをするんだ。みんなで決めたんだ。
だから見つけるよ。かならず見つけるよ」

世界中から届く世界中のともだちの声。
だから「ボク」は病気と戦うと決めた。
いつかきっと、本当のともだちと、本当の鬼ごっこをするために。

とゆー病弱少年とともだち達の友
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